南チェコ 列車紀行
2020年7月29日 水曜日

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先週は家族で南チェコのドブロホシュ城のカルチャーイベントに参加するため、また列車で旅をしてきました。
ドブロホシュ城のある南チェコまではプラハから列車を乗り継いで4時間半、そのあとまた車で2、30分ほどかかります。
上の写真は乗り換えの駅、インドジフーヴ・フラドツェ。乗り換えの列車を待つために軽食の取れるところを探していたら、すぐ隣にまた小さな駅があるのに気づきました。

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最初は映画の撮影か何かかと思ったほどの小さくてレトロな駅。

 

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そして見えたのはこれまたレトロでとても面白いデザインの列車たち。聞くところによるとこちらはポーランドやハンガリーでも使われていた古い列車ということです。古い列車たちを見ながら駅舎で一息いれていたら、煤で真っ黒になったちょっと陽気な(ビールをたくさん飲んでいました。:))おじさんと息子が仲良くなっていました。ちなみにこの鉄道は南チェコの街をつなぐ路線を守るとともに、機関車を含む古い列車も修復、運行している私営鉄道会社だそうです。

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一番の目玉の古い機関車が到着するまでの時間を待っている時間はないので残念がっていると、なんと先に着いて車庫で休んでいる機関車を見せてもらえることになりました。

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煤で真っ黒の小指を繋いで息子と私を駅舎に誘う優しい機関車整備のおじさん。

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駅舎の中にも古い列車や貨車があり雰囲気たっぷり。また周りは機関車の煤だらけ。そんな車庫をどんどん進みます。

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「この横に機関車がいるよ。」の声を聞きながらワクワクと進み、その奥を曲がると・・・なんとからっぽ!おじさんともう一人の整備士さんも「あれ機関車どこに行ったんだ!?」と大騒ぎ。そこにいるはずの機関車がなぜか隣の駅に逃げて行ってしまったようです。ぽかんとしている息子に見せてあげられなくてごめんよーとおじさんも残念そう。なんだか、こんなコントのような出来事ものんびりライフのチェコならではで、嫌な気にはなりません。

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こちらがその、本当に空っぽの機関車がいるはずの場所。

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せっかくだからせっかくだからと、今修繕中のとても小さな機関車を見せていただきました。

 

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楽しいハプニングもあり無事にお城に到着、私はイベント参加で着物を着てこの日は習字のデモンストレーションをさせていただきました。
チェコのカナダとも呼ばれる自然の美しいチェコの田舎は、古い遺跡や古城とともに、何もないことの贅沢を堪能できる場所です。
私にはこの後ろに見える風景、今ではもう故郷のような馴染みの景色、日本の皆様にはどのように見えるのでしょうか。
息子も普段のプラハでは味わえない自然の中で、美味しい空気を吸ってのびのびご機嫌の一日でした。