チェコは今週木曜日(12月3日)にやっとコロナウィルス対策の規制が緩和になり、全ての店舗が営業を開始しました。
それまでレストランやパブ、文具店やスポーツ洋品店、家庭用品、洋服店など、食料品店や薬局など店舗以外はほとんど全てしまっていましたので、正直みなさんホッとしたというのが、心境というところではないでしょうか。

私たちもちょっとした生活雑貨(例えばセロテープとか、どんどん大きくなっていく息子の靴や服などなど・・)が手に入りづらく、困った時が数回ありました。ものがなくて困るというのも、たまには悪くないと思いつつ、インターネットで注文した息子の靴が足に合わなかったり・・・そんな時は生活の不便さを感じることもありましたが、それでも十分便利な時代、医療現場で日々奮闘している医療関係者の方を思うと文句は言えません。
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今日は用事があって、久しぶりに街に出かけました。上の写真の右にあるのは、プラハでも最大級のショッピングセンター。早速クリスマスのイルミネーションが輝き、大きなツリーもお目見えしています。

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その向かいにあるのが、アールヌーボーの珠玉と称される市民会館。地階にあるレストランも再開し、お店にはいつものようにお客様、その向こうにはクリスマスツリーが見えます。なんだか懐かしいプラハのクリスマスが戻ってきて、私の気持ちもウキウキしてきます。

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その市民会館の奥にはネオゴシックの火薬塔が聳えています。夕暮れ時に街灯やイルミネーションに彩られ、いつも以上にドラマチックな風貌。それにしてもデパート前からこちらにかけての人の多さがだんだん気になってきました。

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クリスマスはこうでなくっちゃという賑わいな反面、つい数日前までほとんどの店舗がクローズしていた事実を思えば、この賑わいはまだ早すぎるのではとも感じられます・・・。

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脇道を抜けるとエステート劇場、モーツアルトがドン・ジョバンニを初演したことでも知られるオペラ座。今回の緩和でレベルとして4から3にひきさげられたものの、劇場のオープンはレベル2になってから・・・。劇場関係者も結局春からのコロナ渦での大きな苦労は続いています・・・。

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そして、毎年恒例、旧市街広場のクリスマスツリー。こちらのツリーは11月24日に設営され本日12月5日にイルミネーションが点灯されました。

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チェコ中からもっとも美しいツリーとして、公募で選ばれるという旧市街広場用のツリーですが、今年は少し小さめに見えます。17mだそうです。
なんと普通のご夫妻が40年前にキノコ狩りに行った時に、森の中で風で飛ばされた小さなもみの若木を見つけ、それを持ち帰り自宅の庭に植えたものだそうです。

公募で目出度くもみの木を嫁入りさせたご婦人へ感想を聞いたところ、「40年の月日の経つのがなんと早かったことでしょう。」と答えられたとか・・・。

今年2020年の旧市街広場のクリスマスマーケットは中止と発表されています。もちろん例年の賑わいは薄れるけれど、原点に戻って元来のクリスマスらしいクリスマスを過ごすいい機会かもしれません。今年はコロナ渦でなかなか大変なこともありましたが、無事にまた年を越せ、このこじんまりした美しいツリーを静かに眺められる一時を大事に、感謝したいと思います。