最近ご近所の日本人夫妻に誘って頂き、プラハから車で小一時間のところにあるコステレツ・ナド・チェルニーミ・レシ(黒い森の上のコステレツという意味)という街に、エヴァ・シュヴァンクマイエヴァーの絵画展示を鑑賞に行って参りました。
チェコの小さな街にはほぼ全て、広場、その中央に教会という感じ作りになっています。教会をぐるりと囲むように通りと街でもいちばん古い時代の家々が連なっていると言うのが、いわゆるチェコの正しい風景。
こちらのコステレツ・ナド・チェルニーミ・レシもそんな正しいチェコの街。
この写真はその街のギャラリーからの眺めです。ずばり、のどか。
小さな街なので大きなギャラリーではありませんが、入るとエヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーの大きな絵が堂々と展示されていてかなりの見応えです。
エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーは、世界的に知られ日本にもファンの多いヤン・シュヴァンクマイエルの奥様。シュールレアリズムの旗手としてチェコでは知られる画家ですが、世界的には旦那様のシュヴァンクマイエルに比べるとまだまだ知名度はありません。
こちらが彼女の作品。今回私は子連れで連れて行って頂きましたが、赤ちゃんお出かけの装備重過ぎのため、撮影用のカメラではなく携帯での撮影ですので、画像が余り良くありません。
顏の半分がフクロウの女性、また突如現れるフォントのオブジェ・・・。想像をかき立てられる不思議な絵・・・。実はこの絵画自体が謎掛けになっていて、フォントやモチーフを読み解くと、彼女のメッセージを受け取る事が出来るなぞなぞ的なイラストになっています。
(ちなみに、謎掛けの答が絵の下に逆さまの文字で書かれています。)
色使いや、それぞれのモチーフの描写、不思議な中にもユーモアやポップなセンスが満載で、コンテンポラリーのコンセプト・アートに疲れた私の頭の中ではワクワクと「ほっとする」感が湧いてきます。
手の表情、横顔の男の人の表情、ひとつひとつに見入ってしまいます。
(子連れで車で連れて行ってもらい、普段は遠くに出かけられないので、息子共々とてもいい息抜きになりました。)
エヴァ・シュヴァンクマイエロヴァーもまた例に漏れず、共産主義時代に国家から展示を禁止されていた1人。そしてこの絵はそんな背景に影響されたか分かりませんが、真ん中に大きく割かれたナイフの傷が、大きく口を開けています。展示の際に心ない誰かに傷をつけられた絵画なんだそう。
でも、本人がその傷を気に入って傷をそのままに作品として展示を続けたという話を聞きました。傷が思いもよらず作品に物々しい雰囲気を添えて、全体の絵にインパクトがあります。
こちらはえにそれぞれモデルがいるのかしら、また想像がかき立てられる印象的なポートレイトの絵画。
こちらも謎掛けのシリーズから。なんでしょう、シュヴァンクマイエロヴァーが好きだから、チェコらしいと感じてしまうのか、彼女の絵にチェコの風景などを連想させる要素があるのか、とてもチェコだなーと感じる一枚でした。チェコは非現実が普通に存在していそうなそんな世界がどこかに合います。
とにかくモバイルでの撮影ですので、本当に画像が悪くて残念。
お詫びにこの展示の二つ折りになっている小さなカタログを2名様に先着でさし上げます。
こちらのブログでは見られない絵も掲載されています。
ご希望の方はご注文のコメント欄にシュヴァンクマイエロヴァーのカタログと記載して下さい。2枚しかありませんので、7月いっぱいまでとさせて頂きます。
展示の情報はこちらをクリックして下さい。(チェコ語)展示は9月2日までだそうです。
今日は私の大好きな写真家ヨゼフ・クーデルカの写真展オープニングパーティーに行ってきました。かつて私がチェコ留学を決めたのも、チェコがクーデルカの国だから。でもチェコに到着してから、クーデルカはとっくに亡命してフランスに住んでいるって知ったんだっけな・・・。
こちらの写真展はプラハの工業美術大学内美術館にて2018年の9月中旬まで開催されています。300点以上の作品、しかもその多くがヴィンテージ・プリントという写真好きには嬉しい内容で、ボリューム満点です。私の好きなシアターシリーズがヴィンテージプリントで見れてとても感激しました。
マグナムの会員写真家であることでも知られるクーデルカ。チェコスロバキア・プラハの春1968年の革命の写真をニューヨークのLIFE誌に送っていた頃の新聞や、旅行で使った地図、またベタ焼きなんかもファンには垂涎の展示がたくさんありました。
私は出産後は初めて息子を預けて3時間だけの外出ということで、早足でパーティに間に合いました。「たまには外出で子育ての息抜き」なんて思っていましたが、外出までの準備やその後の仕事や家事の倍増で、次からは赤ちゃんを預けての外出はしばらくやめようと思いました。笑
10年ぐらい前この距離でクーデルカの写真を撮って、「パパラッチ!」と怒鳴られシャンパンをかけてカメラを壊される武勇伝を持つ私ですが、私も写真家の端くれ、やっぱりまた写真を撮ってハッスルしてしまいました。
この記事の写真は全て友人のダニエル・シュペルルさんが撮影してくれました。
HPはこちら。ダニエル・シュペルルの写真HP
ヨゼフ・クーデルカ写真展 ウンプルム(プラハ工業美術)美術館にて。
今日はチェコのお母さんに習ったチェコの野菜スープの作り方を紹介します。野菜の栄養分がたっぷりの体の温まるこのスープは冬の定番メニューです。下のお野菜はスープの基本材料。
まずはたまねぎの粗い千切りをきつね色になるまでしっかり炒めます。下の写真よりも実際にはもっと色が濃くなるまで炒めて下さい。
水、先ほど炒めたたまねぎと人参&根パセリ、鳥の背骨部分とセロリの葉を入れ、沸騰させて15分くらいコトコト煮ます。以下のような色になります。
プラハはすっかり冷え込みの厳しい季節が到来。
本格的な冬ではありませんが、秋のおしゃれを楽しみながら防寒にも気を使います。
そんな時うちの旦那さんはベストを愛用しています。
チェコのガラスボタンを日本に紹介しているバーボフカチームですので
私たちもお気に入りのヴィンテージ服にガラスボタンを付け替える事が良くあります。
プラハには近隣ドイツやオーストリアなどからの質のいいヴィンテージ服があります。
今日ボタンを変えたのは、今はなき国東ドイツ製の古いベスト。
今回使ったのは、金属で裏打ちされた、職人さんの手打ちのガラスボタン。
中から見えるグリーンやピンクの淡い輝きで繊細な表面の装飾がとてもきれいなボタンです。
もともとついていたのは、こちらのカゼイン樹脂のミルクボタン。
大体1950-60年代のベストということで年代的にも当てはまります。
でも、黒一色のシンプルなボタン・・・。
この素敵なヴィンテージ・ベストには正直ちょっとつまらない印象かもしれません。
今回手打ちガラスボタンを付け替えて、ベストはひときわおしゃれになりました。
またガラスボタン、実際に使ってみると色々と欲しいボタンのイメージが湧いてきます。
これからも少しずつチェコのガラスボタン揃えていこうと思います。
皆様にもガラスボタンの楽しさをお伝えしたいです。
今日は私いちばんのお気に入りの古本屋さん。その名も第一地下古本屋。昔からプラハにあってプラハの本好きにはマストの古本屋さん。
文字通り地下にある古本屋さんで、螺旋の階段から、もう本好きを刺激する世界が始まります。こちらの本屋は何と言ってもグラフィック作品がみどころです。
チェコご代表するイラストレーターや画家のオリジナルペイントや版画などの作品がところ狭しと、並んでいます。値段もチェコの地元民価格、ズバリお手頃です。ギャラリーの様な感覚でぶらぶらと眺めるだけでも楽しめます。絵はがきなど小さな商品もあります。
ここで突然、クイズです。
カフェ、レストランなどなど・・・私のプラハお気に入りスポットに共通する点はなんでしょう?
ズバリ、店員さんたちがみんな親切でとても感じがいい事。こちらの古本屋さんも例に漏れず、店員の皆さんが「超」がつくほどいい人。お店全体の本好き幸せムードにあふれています。お探しの本や、グラフィク作品などあったら、ぜひ色々と聞いてみて下さい。
「キノコ図鑑は?」「絵本を手がけるイラストレーターの作品はある?」「チェコっぽい写真集ある?」何でも構いません。喜んで相談にのってくれます。
こちらがお店のリンク→ http://www.podzemni-antikvariat.cz/
Hybernská 22
110 00 Praha 1
月-金 9:00-19:00