先日は友人に誘われて、プラハ・ジシコフ地区にある市の建物の中庭に畑仕事に行ってきました。というのも、この建物を使用する非営利団体が主催して、地域住民で中庭を有効利用しようということで、ハーブやちょっとした野菜を作るプロジェクトを立ち上げたということ。畑のある中庭は、建物の鍵の管理が難しいことから少数精鋭の人選で(冗談です。)数人で管理することになり、我が家は今年からうちの建物の中庭が使えなくなってしまったので、喜び勇んで家族で参加しました。「ここを畑にねぇ!よーしやるぞぉ!!」

早速土を耕すところからスタート。ご近所の仲良し家族も参加して、一緒に作業しています。(ちなみにこの日は4月のお天気、三寒四温。雹が降ったり、強風に襲われたり、そうかと思えば、お日様ポカポカだったり・・・お天気模様乱高下の数時間でした。)

うちのバーボフカ息子も出立だけはなかなか様になっています。(写真で見ると一段と大きくなって親ながらびっくりです。💦)

こちらが主催者の男性。誘ってくれてありがとう!!これからも水やりなど頑張ります!

こちらがかの我らがジジコフ少数精鋭部隊。何の種を植えるかのミーティングはイースター休み明けに開催されます。我が家はイチゴを植えたいのですが、イチゴは水やりが毎日必須ですよと言われ、諦め気味の現在です・・・。ちなみにコロナ最初の春は我が家の中庭で大根を植えました。今年の収穫には何が取れるでしょうか。また随時レポートする予定です。

ひと仕事の後は、ビールとシュニッツェルで乾杯が(私のいうところの)チェコ式です!:)

チェコで初スキー
2022年3月30日 水曜日

先々週の話ですが、チェコのおじいちゃんに誘われてスキーに行ってきました。スポーツが好きなタイプではない私も北海道在住時代に覚えたスキーは大好きで、チェコに来たらすぐにでもスキーに行くぞと思っていたのですが、チェコ渡航直前に足を骨折、杖をつきながらのチェコ生活スタートで、なんとチェコに来て17年で初めてもスキーになりました。そして4歳のバーボフカ息子も初スキーとなりました。

出向いた地方はクルコノシェというチェコ北東にいちする山岳地帯。冬はスキー、夏は避暑というチェコでは代表的なリゾート地です。この日は10度近くまで気温が上がる快晴でしたが、まだまだスキー客はたくさん、雪質もなかなか良好でした。チェコ人は特にクロスカントリーを楽しむ人が多く、おじいちゃん夫婦もクロスカントリー派です。

ということでうちの息子も初のスキーはクロスカントリー。私は日本語で「前屈みよ!!!」おじいちゃんはチェコ語で「前に屈め!!ステッキを使え!!」と叫んでいる最中、尻餅をつく寸前のワンシーンです。ww

次の日はスキーなしで山道をお散歩。おじいちゃんの大きな愛犬を連れて雪を踏み締め、山の美味しい空気をいっぱい吸ってまさにリフレッシュの週末になりました。

今年は息子も少しずつできることが増え、行動範囲も広がり、去年よりもっと色々なレジャーを楽しめるかしらと期待が膨らむバーボフカ母でございました・・・。

数日前にウクライナからチェコへの難民は約50000人チェコに入国したと報道されましたが、本日すでに100000人に増加。
ウクライナ情勢の戦況は刻一刻新しいニュースが入ってきますが、チェコにおける難民を受け入れる体制も急ピッチで進んでいます。
本日地下鉄で配られる新聞には早、本日からウクライナの子供達がチェコの幼稚園や小学校への登園・登校が始まったということです。
入国から3ヶ月は、新しい土地での生活基盤を整える期間として学校に通う義務はないものの、それ以降はチェコで永住権を持つ外国人や90日以上チェコに滞在する外国人と同じように義務を課せられます。
またチェコではもともとロシア人やウクライナ人の生徒も少なくありませんから、最初の数日間は生徒間での衝突が数十件報告されたということも書いてありました。
またチェコの文部省は現場の教師や子供のいる家庭に向けてマニュアルも作成、公表していて、子供たちに今ウクライナで起こっていることを、隠さず説明することが重要であると最初の項目に挙げられているようです。
子供たちはもう戦争が起こっていることを感じ取っているから。
この状況を乗り越えるために、子供の心に芽生えた心配や恐怖は正常であるということを認識し、オープンに話をし感情を分かち合うことが大切だと書かれているそうです。
チェコ文部省はウクライナの子供達の教育をサポートする補助センターなるものをチェコのすべての地方で徐々にですが、開設しています。
(『メトロ』という駅で無料配布される新聞の中にあるペトル・ホレチェクさんの書いた記事の内容を参考に書きました。)

ヨーロッパは陸続きの国々ですし、長い歴史的背景も日本とは違いますから難民に対して違和感が少ないというところも、対処の早さに影響している部分があるのではと思いますが、最近のチェコのニュースを見るにつれ、難民受け入れの対応の早さには正直驚かされます。これからの長期にわたる案件になるでしょうから、課題も山済みでしょうが、現在は議論するしないというよりは、当然の対応として粛々と対処が進んでい印象があります。

私は仏教徒ですが、天空のすべての天使、キリスト、マリア様、仏様、神様、精霊たちがウクライナの人々にご加護を授けてくださるように、心から祈っています。プラハは本日3月8日快晴、また本日は世界女性デーでもあります。1日も早く世界に安やぎと平穏が訪れますように。

ブログのスペースを借りてお知らせがあります。

ロシアのウクライナ侵攻によるロシア空域封鎖で現在ヨーロッパの飛行機がロシア上空を運行できなくなっています。
その影響で貨物飛行機も航路変更を余儀なくされているため、ヨーロッパからの郵便の混乱が予想されます。
コロナ禍の影響で日本への荷物の遅延が出たときと同じような状況が発生する可能性がございます。
今までお届けに通常2週間かかっておりましたが、それ以上の期間がかかる可能性がありますことご留意、ご了承いただきご注文をよろしくお願いいたします。

こちらもお手元にお届けできるまで、責任を持って対応いたします。
お届けにあまり長く時間がかかりご返金を希望される方には一旦ご返金して、商品が届いた折にまた対処させていただく予定でおります。

ヨーロッパは今まで現役世代は経験したことのない大混乱と試練の中にあります。

私たちはチェコの詩人・反体制地下活動家のイヴァン・マルティン・イロウス『喜びを忘れないで。』という言葉をスローガンに、チェコから日本の皆様に小さな喜びや美しいものをお届けできるように今までと変わらず営業していくことを決めました。
またバーボフカの売上の一部をウクライナ大使館を通じ毎月寄付してまいります。
お客様にご迷惑、ご負担がかかる場合もあるかと存じますが、できるだけ柔軟に対応する所存でございますので
今後ともバーボフカチーム一同どうぞよろしくお願い申し上げます。

店主 横山佳美

ロシアのウクライナ侵攻
2022年2月28日 月曜日

ヨーロッパに住む一員として、すごい衝撃で伝わってきたこのロシアのウクライナ侵攻のニュース。21世紀のこの時代にヨーロッパで戦争が勃発・・・。
ロシアのテレビではプーチン大統領の嘘八百ばかりの根拠のない理由づけの演説に、思わず我を疑うほどのショックをうけ、それがこの4日間ずっと続いています。

報道で映し出される映像には、プラハとそんなに変わらない街並み・・・。
またウクライナ人の話す言葉はチェコ語にもかなり近いスラブ語ですので、私が囲まれて暮らすチェコ人ととても近しく感じられ、そのせいもあり戦争に対する恐ろしさと怒り、そして悲しみも身につまされるものがあります。息子と同じくらいの歳の子を抱き、地下鉄に座り込むお母さんを見ると、つい数日まで私たちと同じような生活をしていたのにと何とも表現しようのない悔しい思いが湧いてきます。

日本では、モスクワを中心にウクライナ侵攻に対するデモが連日起こっている報道されてはいますが、チェコ人の友人に聞くとロシアで大学に通う大学生の友人にフェースブックでロシアがウクライナを爆撃していることを伝えても、「そんなことはあるはずがない。信じない。」と言ったと言います。ロシアの情報操作、虚偽の報道で、実際に何が起こってるのかを把握している人間がロシア全体で、全ての世代でどこまでいるのか私たちにはなかなか想像しづらいとことですが、ロシア当局はプーチンの演説しかり、延々と自国の行為を正当化する都合の良い虚偽を捏造して、国民に伝えています。

チェコの人たちも、ウクライナ人は気骨があるとよく言いますが、ご存知の通り、民間人が武器を取り果敢にロシアに応戦しています。ウクライナ人の奮闘を応援しつつ、ロシアに負けるなと願う一方で、民間人が武器を取る最悪の事態に発展したことにやはり怒りと悲しみを感じます。戦争はあくまでもルールに則って兵士がやるものです。

EUの対応としてそれぞれの国で当初ばらつき、困惑はみえたものの、4日を経過した今、SWIFT国際的な決済ネットワークからロシアの銀行を締め出す措置をとることにヨーロッパ全体で合意、またヨーロッパ各国からの武器支援がウクライナに続々と投入されつつあります。ホッとしたと一言で言える状況ではもちろんありませんが、少しでもウクライナの人たちの援助になるように願うばかりです。

侵略されてしまったからには、国を守る。兵士がいなければ民間人でゲリラ戦で戦う。女性たちは広場で火炎瓶を作る。ゼレンスキー大統領のツイッターでの演説とともに、徹底交戦の構えをとる断固としたウクライナ人の態度が伝わってくるニュースばかりですが、相手国の大将はとんでもない狂人ですから、泥沼化した時どんな結果に陥るのか・・・本当に恐ろしいことです。

観光客が多すぎる、プラハ市民の平穏な生活が、物価が・・・とブログを書いていた頃が懐かしくなります。
コロナ・ウィルスも未だ落ち着きは見せてくれませんが、それにも増してこんな追い討ちで、これからの世の中どうなってしまうのか・・・。チェコ人は1968年ロシアに侵攻された経験がありますから、社会も騒然としていますし、また心の中にあるロシアに対するトラウマも吹き出している気がします。去年からガスや電気代が一部の会社で数百%の値上げというニュースがあり、我が家を含め多くの人が利用しているプラハ電気会社(東京電力のような会社)から4月より200%の値上げという連絡がありました。大きいニュースから小さいニュースまで含め、去年から肌の感覚で時代の流れが加速していくような感覚があり、周りの人も多くが同じようなことを言っていましたが、以前にも増して時代の大きな渦の中にいる感覚があります。

先日プラハで行われた平和パレードについてのブログの中で少し触れたように、チェコの詩人で反体制地下活動家の最重要人物の一人、通称マゴル、イヴァン・マルティン・イロウスの言葉「「喜びを忘れないで。」(aby se neztratila radost)というスローガンが心に刺さります。活動家でもない私、兵士でもない私、それでも母であり守る人がいる立場でウクライナに人たちに何もできない切なさを感じながら、ビロード革命を主導したヴァーツラフ・ハヴェル大統領の「真実は勝つ」(Pravda vítězí.)にすがる気持ちでウクライナの安全を祈っています。

 

チェコでは2月27日の本日、ヴァーツラフ広場で約80000人がロシアのウクライナ侵攻に対してデモを行いました。チェコの人たちもみんな怒っています。

写真は在チェコ・ウクライナ大使館のウェブから借用しました。