松の針葉の咳止め
2023年2月15日 水曜日

ここ数年冬は風邪ばかりひいている私ですが、そのおかげでまたまたチェコのハーブにお世話になり良いハーブに出会う機会が多くなりました。当店バーボフカではチェコといえばガラスの国などのイメージが強いかもしれませんが、私は折に触れてチェコはハーブの国だなぁと感じます。(ハーブをたくさん使う国はチェコだけではありませんが。)

最近私の中でお気に入りなハーブは松の針葉を使った飴です。松に針葉には高い抗菌作用があり、飴や松の成分を抽出したシロップがチェコでは昔から、風邪薬や咳止めなどに使われてきました。私が愛用しているこの飴は舐めると松脂の強い風味がします。しばらくすると喉のイガイガや咳がスーッと退いていく即効性が感じられます。

ちなみに松はチェコ語でBorovice(ボロヴィツェ)と言います。

そのほかにも、風邪をひいたらカモミールティーを飲んだり、エルダーフラワーのお茶を飲んだり、またイバラの実やシーバックソーンのお茶でビタミンCを補給したり、チェコの昔からのハーブの知恵をお借りして対処しています。チェコには日本の皆さんにもおすすめしたいハーブがたくさんあります。

 

1月7日、東方の三博士の日に毎年恒例でプラハで催される王政復古のための自由と平和のパレードに参加しました。王政復古とは言っても、現在の政治の汚職や腐敗を批判し、オーストリア・ハンガリー帝国の古き良き時代を教訓にするという意味のパレード。ビロード革命を牽引した当時の若い世代『チェコの子供たち』という政治グループが中心になって、誰でも参加できる平和のパレードです。

毎年、吹奏楽団のマーチに乗って景気良く行進します。 チェコの昔から歌われる俗謡やオーストリア・ハンガリー帝国の国歌を演奏します。

パレードはビロード革命の舞台の一つであるヴァーツラフ広場からスタートです。クリスマスに日本のサンタから頂いたカメラで撮影に夢中のバーボフカ息子は、パレードを先導するビロード革命の戦士の前を歩いています。

プラハは冬らしい柔らかな日差しの晴天です。空と旧市庁舎が一段と美しく感じられました。パレードはこの旧市庁舎にある天文時計の前で止まって、オーストリア・ハンガリー帝国の国歌斉唱を行います。

旧市庁舎からプラハ城までの後半ずっと、バーボフカ息子は旗手(助手)を最年少で務めました。ちなみにこの石畳はカレル橋の上です。

プラハ城に続く階段を雛壇として参加者みんなで記念撮影。この記念写真は天皇を冠する日出る国からの代表参加者(私はいつもそのようにいつも紹介されています。)ということで私が撮影させていただきました。:)

プラハ城の正門で声明文を読み上げるとパーレドは一旦終了、みんなで居酒屋に集合して、こちらも毎年恒例、フェルディナント・ドブロチヴィー賞の発表があります。

フェルディナント・ドブロチヴィーは善良帝と称されるオーストリア皇帝で、チェコの最後の王(チェコの王としてはフェルディナント5世)のこと。フェルディナント・ドブロチヴィー賞とは、この善良で偉大な王の良政を偲び、チェコの国民にとってそのような値があると思われる著名人に送られる賞です。

賞の発表を読み上げるビロード革命の戦士、プラツァーク氏。

受賞されたのはボヘミア有数の大貴族のシュヴァルツェンベルク侯の現家長、カレル・シュヴァルツェンべルク侯。ウィキペディアはこちら。

チェコの外務大臣や第一副首相を歴任した人物で、ビロード革命後初の大統領となったヴァーツラフ・ハヴェルを支えた側近でもあります。大変ご高齢で車椅子に乗って登場されましたが、その威風は矍鑠たるものでした。いつまでもお元気でいらしてほしいものです。

この後はみんなで生バンド演奏のダンスパーティー。踊りが盛り上がってきた頃、隣で主人が「1989年以前、ビロード革命前はコンサートやダンスパーティーを催しただけで、警察に勾留されたり逮捕されたりしたんだ。こんなおかしな話理解できるかい?」と私に呟きました。参加した年配の方たちもきっとそんな時代を乗り越えてきた人たちばかり。歌ったり踊ったり、好きなことを大声で言えるこの自由さえ、彼らにとっては命をかけて勝ち取ったものなのだということを思うと、この楽しい時間がより一層とても貴重なものに感じられました。

 

プラハ 秋の市場
2022年10月16日 日曜日

先日久しぶりにプラハの市場に行ってきました。お目当ては乾燥キノコ。友人のフェースブックの友人にきのこ採集のを自慢する記事がどんどんアップされているので、きっと新鮮な乾燥キノコがあるに違いないと思い・・・。それにしてもなんでしょう、この自然の恵み!キラキラとお日様に輝く果実の山。

お、ありました。ありました!巨大なポルチーニ茸!このような大きなキノコはチェコでは適当な厚さに切って、トンカツみたいに衣をつけて油で揚げて食べるのが一般的です。シコシコとしてお肉と遠からずな食感と旨味で大変美味です。

きのこの隣には蜂蜜の詰まった蜂の巣も売られています。何に買うのかしら・・・?

で、私のお目当ては乾燥キノコ。ポルチーニだけの物はちょっと高め。ミックスでいろいろなキノコが入っているものは少し安めになっています。

私はもちろんポルチーニ茸だけのものを購入。まろやかで香り高く、グルメの日本の友人はイタリアのポルチーニ茸に比べても、チェコ産の方が香り高いと力説していました。いずれにせよリゾットやスープなどいろいろな料理に活躍します。

 

 

ブログを読んでくださっている皆様。覚えていらっしゃいますでしょうか。2022年4月に始まった、私たちの暮らすジシコフ地区のコミュニティーではじまったみんなで畑プロジェクト。
その後思い思いの種を植え、夏の水やりを交代で行い、なんとこんなに大きく実りました。
この日は9月末日。プラハでは朝の気温が5度とか7度とか、10度を上回るにもかかわらず、日当たりの良いこちらのお庭はまだひまわりまで咲いています。

私たちは思い思いにハーブを取ったり、花を摘んだり・・・。

特にこちらのお庭で広い面積を占領しているのが、キンレンカのお花。(ナスタチウムという別名もあるとか。)

ハーブやお茶としてチェコでは親しまれ、感染症や尿道炎などに効果があると言われています。植えた友人には自然の抗生物質のような効果もあるのだと聞きました。

サラダなどに、添えてある時もあります。お花はワサビのようなツンとした味がして、生でサラダに混ぜたり、またサンドイッチに挟んでマスタードの代わりにしたりと、見た目も綺麗で健康な食材でもあるのです。
(この日も花を摘んではパクパク食べながら、他のハーブを集めていました。ww)

キンレンカの花と他のハーブと合わせて、あっという間に箱が一杯になりました。みんなで畑プロジェクト、まずは大成功です!

他にはトマトなども植えられています。またじゃがいもやカボチャも収穫されました。

見てください、上の半年前の写真を!半年前まで更地だった建物に囲まれた中庭がこんなに豊かな収穫を生むとは、正直驚きました。みんなで協力し合えば、こんな風に大きな変化を起こすことができるんだってちょっと大袈裟かもしれませんが、実際に関わってみて体感できて、収穫まで分けていただけて・・・。声をかけていただいたリーダーに感謝の気持ちでいっぱいです。

 

チェコのおじいちゃんの街に帰省した続きの話です。
次の日は遠い親戚で主人の古い友人でもあるアダムさんのお宅に遊びに行くことにしました。アダムさんはナーホドから車で30分ぐらいの村に大きなセカンドハウスに住んでます。ちなみにその地域はカレル・チャペックの生まれ故郷でもあるそうです。

出迎えてくれたアダムさんは、最近始めた田舎暮らしのことをたくさん話してくれました。また田舎ぐらしで得た色々なアイテムも・・・。

大きな敷地で畑仕事をするのに、古いトラクターまで調達したとか。

 

お宅から見える景色はこんな感じです。まさにのどかで心洗われる風景が一面に広がっています。

アダムさんと奥さんは馬も所有していらして、馬に乗ったことのないバーボフカ息子は、なんと馬に乗せてくださるということになりました。

特に奥様の白馬は気性が優しく、子供に大変慣れているそうで、なんと白馬に乗って散歩に連れて行ってもらえることに。(瞳の美しい優しいお馬さんです・・・)

怖がることなく、大喜び&絶好調で馬にまたがるバーボフカ息子。

実は兼ねてから息子し乗馬体験をさせたくて、プラハの乗馬クラブのことを調べてたりしていましたが、ひょんなことから友人に馬を引いていただけるなんて、母としても感激の素敵な経験をいただきました。実は私も未だかつて馬に乗ったことがないので、内心私も載せてー!!と心の中で羨ましがっていたバーボフカ母なのでした・・・。